ストロンガー工法とは、既存の落石防護柵をそのまま利用し、施設に特別な加工を施すことなく簡易に補強・柵高のかさ上げを行うことができる工法です。
性能面
- 上下の補強金具により支柱のねじれを拘束し、支柱基部の座屈防止
- 支柱頭部を鋼棒で連結することにより、従来工法では単独のスパンで受け止めていた荷重を複数のスパンに分散
- 独自に開発した鋼線を3本よりした高強度のワイヤ金網により、金網の突き抜け予防
- 従来製品では50KJ程度が限界であったエネルギー吸収性能を120KJ程度に向上
- 柵高不足が懸念される箇所には、かさ上げ部材を用いて柵高アップ
施工性
- ストロンガー工法に使用される部材は全て工場製作であり、現場での加工作業は不要
- 部材の取付は特殊な工具や熟練工は不要
- 部材は軽量であり施工は簡易
環境面
- 施工時に斜面の掘削やコンクリートの使用が不要で、既設の構造物再利用
- 既設のコンクリート擁壁を取り壊す必要が無いため支柱切断に伴う火災対策、コンクリート取壊し時の騒音・粉じん・高アルカリ水処理対策が不要
- 小型重機を用いないため、周辺樹木の伐採不要
- 交通規制等、周辺住民への影響が低減
既存の落石防護柵にねじれを防止する金具を上下に取り付け、さらに支柱頭部を拘束バーによって連結します。端末部には補強材として緩衝装置を設け、既設の金網の背面にワイヤ金網を設置します。
部材
上部接続金具(上部補強枠)、下部接続金具(下部補強枠)、嵩上げ接続金具、上部拘束バー、緩緩装置、ワイヤ菱形金網
国土交通省
富山県、長野県、福井県、他